2008年,一场汶川地震颤动了全体国人的心,医疗康复的市场需求大增,也正是那一年,傅利叶智能的创始人顾捷选择投身康复机器人领域。中国有530万脊髓损伤患者和脊柱裂患者且每年新增约20万人,他们中的大部分人余生只能与床榻和轮椅为伴。伴随着科技的日新月异,康复机器人领域涌现出一批批优秀的企业,一步一步实现技术突破,让更多患者有机会重新站立、行走,体验久违的“脚踏实地”。
今天为大家介绍的正是其中的佼佼者——上海傅利叶智能科技有限公司。
上海傅利叶智能科技有限公司成立于2015年7月,注册资本314万人民币,是一家行业领先的智能机器人公司,致力于攻克高性能机器人的核心技术,搭建智能机器人技术平台,并且已在康复行业形成规模化应用。公司总部位于上海张江,同时在新加坡设立区域总部,在北京、上海、广州、苏黎世、芝加哥进行研发和生产布局,已建立全球化的研发、生产和服务网络。
傅利叶智能拥有约150人的团队,其中技术部门占了70余人,截止至2022年,该公司拥有30多款上市产品,已布局建设5个生产研发中心,成立5个全球联合实验室,为56多个国家和地区的2,000多家客户提供智能康复解决方案。同时获得美国FDA、欧盟CE、中国NMPA、澳洲TGA和新加坡HSA等多国医疗器械牌照。
傅利叶智能自2015年成立至今,包括天使轮在内已经经历了10轮融资,其中包括2022年1月份由软银愿景基金领投的行业史上最大的一笔4亿人民币的融资。目前公司已经进入股权投资的阶段。傅利叶智之所以能获得资本的青睐,与其不断地技术进步、产品迭代以及市场战略有着密不可分的关系。
傅利叶智的创始人兼现任CEO顾捷,2003年毕业于上海交通大学动力机械系,毕业后顾捷去了美国国家仪器有限公司工作。经过一段时间的积累,他选择了第一次创业,投身于康复机器人领域,通过几年团队的艰苦研发,公司推出了康复机器人Flexbot,它是行业内的新的里程碑,当时引起了不小的轰动。后由于集团方向与顾捷个人发展方向无法调和等原因,顾捷选择了二次创业,第二次创业,他仍然选择了康复机器人行业。两次选择投身康复机器人行业体现出顾捷对该市场的战略思考。
首先,康复机器人市场空间巨大。
康复医学是与预防医学、临床医学、保健医学并列的四大现代医学门类之一,进入二十一世纪之后,越来越受到大家的重视。根据国家统计局发布最新的人口数据,截止2018年,中国60周岁及以上人口2.5亿人,现有残疾人口达8,500万,各类慢性病患者达3亿以上。上述这些人群都需要长期的康复治疗服务,市场规模达到千亿级。特别是术后患者,属于强需求康复群体。《2017年中国卒中防治报告》显示,中国40岁以上人群现患和曾患脑卒中人数为1,242万,愈后存活人群中70%留有不同程度的残疾。“中国有超过2,500万肢体残疾人,但只有不到10%能够接受不同程度的康复治疗。同时有全球最多的脑卒中(又称“中风”)患者,老龄化人口也在不断增加”,顾捷表示,“但康复医师占基本人群比例约为0.4人/10万,缺口巨大。”
顾捷认为,康复机器人的出现不仅可以大大地提高康复治疗师的工作效率,在某些机械重复的治疗内容上甚至可以直接取代康复治疗师。治疗师可以有更多的时间去提供更高价值的服务。因此,他从一开始就看好康复机器人这一领域,即使是第二次创业依然未曾改变。
其次,康复机器人市场行业门槛较高。
当一个市场足够大时,就会有许许多多的竞争者相继入场。而康复机器人市场的特殊性在于其拥有较高的准入门槛,大部分人只能看着市场发展而无法参与其中。而这恰恰又贴合了顾捷的自身优势——对机器人本身的狂热喜爱及高度的技术背景。对于康复机器人这行业而言,人群特别广、难度特别大。康复机器人的研究需要结合机械学、医学、生物力学甚至涉及软件算法的计算机科学,是一个典型的交叉学科领域。
顾捷坦言,更难意味着机会更多,倘若要去拼产业链、拼品牌效应,作为一家创业公司傅利叶智能是没办法去形成优势的。正好这件事偏技术含量比较高,偏复合型能力也较强,这就让他可以形成优势。
医疗机器人作为一种相对特殊的门类,需要更高标准。作为医疗设备,更要保证安全性和有效性,对企业的研发能力、专业素质都是极大的考验。
在短短2年时间里,公司推出了首个具有触觉的上肢康复机器人Fourier M2(以下简称“M2”),M2通过智能调节,模拟治疗师手上的力道,既可为早期患者提供必要的力量辅助,打破原先康复早期阶段只能依靠治疗师帮助才能完成训练的僵局;又可为恢复期不同情况的患者提供难度不一的干扰训练,在多样的力学环境中迅速提高患者上肢运动的力度、速度和准确度(参考图1)。它做到了真正的全康复期训练覆盖,成为治疗师的金牌助手,一年帮助治疗师完成100万次动作,全面服务于各类使用者,戳中了康复治疗师不足的最大痛点,该设备也是中国首个进入欧洲市场的康复机器人产品,被业界认为是中国国产康复机器人的里程碑。
2018年,M2正式出口美国巴洛神经外科研究所(Barrow Neurological Institute),这是中国第一台取得美国食品药品监督管理局颁发许可证(FDA)的康复机器人,也是中国康复机器人首次出口美国。美国巴洛神经外科研究所已经有123年的历史,是世界最大的神经科学诊断、治疗和研究中心之一。其康复中心就有超过两百名治疗师,并拥有全美最先进的康复设备。在使用过M2之后,治疗师都给予M2非常积极的评价。(参考图2)与此同时,所有患者在使用M2后都表示非常享受这款设备,特别是其多感官交互式游戏体验让使用者在康复训练中有更多的获得感。使用者在训练过程中沉浸于游戏里,甚至忘了治疗师正在和他说话。
令人吃惊的是,在M2推出后的短短三个月后,傅利叶智能再次推出了中国首个商用化的下肢外骨骼康复机器人产品 Fourier X1(以下简称“X1”),2年后,其升级迭代版Fourier X2(以下简称“X2”)又在康复机器人市场上吸引了所有人的目光。X2相比X1具备更智能、更轻便、可穿戴性更好、更经济实惠等明显优势。
X2可以通过其独有的力反馈控制算法,将外骨骼机器人与人进行交互,步态轨迹也可以依据使用者的用力大小、外部动态环境的变化而实时调整。X2还改进了X1产品的重量与便携性,基于生物力学与人体工程学设计对X1进行全面升级,其重量仅为18Kg较X1减轻35%,同时厚度减少42%背包体积更是较X1减小了惊人的81%!(参考图3)可以说,X2比X1更适合日常使用,是一个能真正应用落地,可进行批量化生产的下肢外骨骼机器人。
为了在技术上不断突破,傅利叶智能一直在深化产学研合作,先后与墨尔本大学、全美排名第一的Shirley Ryan AbilityLab(原名芝加哥康复中心)、苏黎世联邦理工学院、帝国理工学院、苏黎世联邦理工学院组建联合实验室;与新加坡国立大学、日本神户大学、马来西亚玛拉科技大学、新加坡国立健康护理集团、马来亚大学医学中心、南澳大学、西班牙Los Madroños医院、CUREXO医疗机器人公司等海外多所高校和机构建立战略合作伙伴关系,促进康复机器人技术的研究及成果转化,共推临床研究和国际康复创新技术发展。
一款又一款刷新行业标准的新产品在许多人看来已经可以称得上“成功”二字,但傅利叶智能却有更长远的发展眼光。
在X2产品发布的同时,傅利叶智能还官宣了其开放平台“EXOPS”。EXOPS由傅利叶智能联合美国国家仪器(NI)、墨尔本大学联合共同发起成立,该平台将为全球开发者构建一个以软件为中心,搭载模块化硬件的外骨骼机器人生态系统。该平台包含X2外骨骼机器人数据采集系统、运动控制系统等,无论是学校、研究机构或是临床中心都可以在此平台上进行开发。傅利叶智能首席战略官 Zen KOH在2019年1月EXOPS平台发布会上发表了精彩的演讲,他表示:全球目前有上百家实验室和公司在开发不同应用领域的外骨骼机器人。但是,开发一款外骨骼机器人,往往需要上千万的资金和数年的时间。而很多的开发工作都是重复的或者是从零开始的,造成了一定的资源浪费,也让技术难以普及。我们希望行业不要重复去发明“车轮”,就像现在计算机系不需要自己去研发一个操作系统或者研发一款CPU,实验室可以在开放的平台上,开发适用于各个领域的特殊应用。傅利叶智能希望能将其开放平台EXOPS打造成为外骨骼机器人领域的“安卓系统”。
除了开阔的平台思维,傅利叶智能在设备应用与服务落地上也是下足了功夫。2020年,傅利叶智能开始构建一站式解决方案——傅利叶智能康复港(以下简称“康复港”)。
康复港主推整体的康复训练解决方案,结合外骨骼机器人开放平台EXOPS,不断完善自己的产品线,不同系列的产品可以共用平台的技术和软硬件模块,最终覆盖整个康复过程。康复港目前包含多种智能康复机器人硬件产品:如上肢康复机器人、下肢康复机器人、腕关节康复机器人、踝关节智能康复机器人等,患者可根据自身情况的不同选择不同的设备进行有针对性的训练,最终实现对患者上肢、下肢、关节的全面化训练,覆盖患者全周期、全部位的康复训练。(参考表1)
康复港通过数字化设备及医疗信息化系统,让设备、用户、机构互联互通,并通过建立三级康复服务网络,助力提高医疗服务的质量和效率,以创新技术推动康复医疗行业变革。最终实现康复设备智能化,康复服务标准化。这一新型智能化康复服务模式,通过十几种机器人的“集群”作业,单个治疗师可以指导五到十个患者同时进行康复训练。
自2020年推出以来,“康复港”解决方案已在国内外超过20所医院及康复机构落地。涵盖三级康复网络:综合医院、康复专科医院;区域性康复中心、医养结合医院;社区康复中心、社区康养机构。
除了拥有尖端科技支撑的产品和一站式解决方案外,傅利叶智能在产业链布局与实践落地方面也有自己独到的战略思考。
2020年6月,正值全球疫情爆发期间,傅利叶智能逆势而行,正式收购瑞和康医疗。
傅利叶智能对瑞和康医疗的收购,旨在推进和加速“智能康复港”的实际落地应用。瑞和康是一家三级康复网络建设服务商,各县级市基层医院通过瑞和康医疗提供的康复医疗设备、技术运营服务及三级网络信息化服务,可快速建立康复科,实现技术、效益提升。并购后,瑞和康医疗将傅利叶智能的全套解决方案通过既有的服务网络打入各类医疗机构。
在收购了瑞和康医疗后,傅利叶智能开始深度布局智能康复上游产业,并于2021年1月正式收购了安徽埃力智能科技有限公司。
这一次,傅利叶智能看重的是埃力智能的传感器与技术实力。被收购方安徽埃力智能是安徽省的高新技术企业,拥有国内首创的全足智能压力鞋垫、压力阵列传感器等产品,具备产品、算法、软件等多项自主知识产权。足底压力传感器是下肢康复机器人的核心技术之一,傅利叶智能的这一收购举措不仅整合了上游产业链,还能进一步提升其自身的研发实力与创新能力,推动智能化康复生态体系的建立。
东尼·德·圣-埃克苏佩的《小王子》里有这么一句话:“如果你想造一艘船,先不要雇人收集木头,也不要给人分配任务,而是激发他们对海洋的渴望。”以顾捷为首的“傅利叶人”身上,我们也可以看出一种对于康复机器人的热情和梦想。创业7年的傅利叶智能一直有一个长期目标,那就是“让每个人都能接受智能机器人的康复治疗”。
为实现这一目标,高昂的产品价格是一个很大的阻碍。这也是为什么傅利叶智能坚持对核心技术和零部件进行自主研发,这样不仅能够提升产品性能,更重要的是可以进一步降低康复机器人的售价,使它从一个“奢侈品”慢慢转变成“普及品”,每个有康复需求的患者都可以用它进行定制化的康复治疗。据估算,投入市场后其价格将为国外同类产品的1/3至1/5。可以说,已经离普及和大规模应用不远了。
最好的公司,不是创始人们想要成立公司,而是创始人们想要改变整个世界。每个傅利叶人,尽管有着不同的背景和独特的视角,但都朝着大家的共同目标努力着,希望有一天我们可以在各类大中小康复机构甚至普通家庭看到傅利叶智能的产品为康复患者带来笑容。
参考网站及资料:
傅利叶智能官方网站,https://www.fftai.cn/,傅利叶智能官方微信公众号
青年报,“傅利叶智能CEO:长风破浪会有时,直挂云帆济沧海”,2016/4
中国经济周刊,“傅利叶自主研发有”触觉”的机器人,价格仅为国外1/3”2017/4
新乡康复医学服务平台,“傅利叶智能:构建新型“智能康复港””,2019/1
张江高科,“895项目 |傅利叶发布全新产品Fourier X2 以及外骨骼机器人开放平台”,2019/1
你好张江,“逆势生长!傅利叶收购瑞和康医疗,加速产品数字化进程”,2020/6
康复在瑞金,“瑞金康复“5G+AI康复港”项目荣膺工信部大赛一等奖”,2020/10
维科网机器人,“傅利叶智能:从需求出发,做好产品是医疗机器人的根本”,2022/4
今日人工智能,“傅利叶智能:通过智能技术让人人享有美好生活”,2022/5
【日本語】
2008年、傅利葉智能の創業者である顧捷(gù jié)はリハビリロボットへの参入を決意した。多くの死者・負傷者を出した四川大地震が起こった年である。中国では毎年、脊髄損傷患者が530万人、二分脊椎の患者が約20万人という規模で増えており、そのほとんどがベッドや車いすでの生活を余儀なくされる。昨今では技術の急速な進歩に伴い、リハビリロボットの分野でもいくつかの優れた企業が登場した。彼らは、一歩一歩技術的なブレークスルーを果たし、一人でも多くの患者が再び立ったり、歩いたりできるよう開発を続けている。
本日のコラムではリハビリロボット分野で頭角を現す上海傅利葉智能科技有限公司を紹介する。
2015年7月に資本金314万元で上海傅利葉智能科技有限公司は設立した。スマートロボット企業として、高性能ロボットのコア技術開発を専門とする。上海市張江に本社、シンガポールに地域本部、北京・上海・広州・チューリッヒ・シカゴに研究開発/生産拠点を置き、グローバルな研究開発・生産・サービスネットワークを確立する。
全社で約150人、そのうち技術部門は70人程度。2022年までに30以上の製品を市場に出しており、5つの生産・研究開発センターと5つのグローバル共同研究所を設立し、56以上の国と地域の2,000以上の顧客に対してスマートリハビリロボットを提供する。また、米国FDA(アメリカ食品医薬品局)、欧州CEマーク、中国NMPA、オーストラリアTGA、シンガポールHSAなど、多くの国で医療機器ライセンスを取得済みである。
傅利葉智能は2015年の創業以来、2022年1月にソフトバンク・ビジョン・ファンドが主導した業界史上最大の4億人民元の資金調達ラウンドをはじめ、エンジェルラウンドを含む10回に及ぶ資金調達を実施した。彼らの開発力とグローバルな視野、業界を深く分析し理解していることが評価されている。
創業者で現CEOの顧捷は2003年に上海交通大学の動力機械科を卒業後、米National Instrumentsで数年働き、リハビリロボット分野で一度目の起業を果たした。数年にわたる地道な研究開発を経てリハビリロボット「Flexbot」を発売し、業界で大きな反響を呼んだ。その後グループ会社との方向性の不一致から、彼は同じ領域での二度目の起業。リハビリロボット業界への参入を二度も選択した背景には、顧捷のこの市場に対する戦略的思考が反映されている。
第一に、リハビリロボットが巨大な市場であることが挙がる。
リハビリ医学は、予防医学、臨床医学、保健医学と並ぶ現代医学の4大分野の一つであり、21世紀に入りますます注目されている分野である。国家統計局が発表した最新の人口データによると、2018年現在、中国の60歳以上の人口は2億5000万人のうち、障害者人口は8,500万人、各種慢性疾患患者は3億人以上存在する。これらの人々はすべて長期のリハビリサービスを必要としており、その市場規模は数千億人民元にものぼる。特に術後患者はリハビリサービス需要が大きい。2017年中国脳卒中予防対策報告書によると、中国では40歳以上の1,242万人が脳卒中を発症・経験し、生存者の7割が大小さまざまな障害を抱えるという。中国には2,500万人以上の身体障害者がいるが、現状リハビリを受けられているのは10%以下にとどまる。また、脳卒中の患者数は世界一で、高齢化も進む。このような状況にもかかわらず、リハビリ専門医は10万人あたり約0.4人で大きなギャップを抱えている。
リハビリロボットの登場はリハビリ療法士の効率を大幅に向上させるだけでなく、機械的に繰り返される治療において療法士に直接取って代わることも可能だ、と顧捷は述べている。これにより、療法士はより高付加価値なサービスを提供するための時間を多く確保できるようになる。このような考えから、顧捷はリハビリロボットの分野に当初から積極的で、それは二度目の起業でも変わらなかった。
第二に、リハビリロボット市場の参入の敷居が高いことだ。
通常の市場では市場が大きくなると多くの競合他社が次々と参入してくるが、リハビリロボット市場は参入障壁が高いためほとんどが参入できない。リハビリロボットの研究には、複数の学問が絡んでおり、機械工学、医学、バイオメカニクス、さらにはソフトウェアアルゴリズムを含むコンピュータサイエンスへの理解が必要とされる。そこで、ロボット工学への情熱と高い技術力を持つ顧捷自身の強みが発揮されることになる。
顧捷は、「困難が多ければ多いほど、チャンスも多くなる。この領域はより技術的で複雑な能力が必要であり、我々はそこに力を発揮できる」と語っている。
傅利葉智能は、わずか2年で、中国初のフォースフィードバック(特定の操作に対し、振動や衝撃を伝える機能)技術による上肢リハビリロボット「Fourier M2(以下、M2)」を発売。M2はスマート調整機能によりリハビリ療法士の力の入れ方を再現し、リハビリの初期段階でそれぞれの患者に必要な強度の補助を提供する。患者の回復期には、患者それぞれに対し適切な負荷をかけトレーニングを行い、患者の上肢運動の強度、速度、正確さの向上をサポートする(図1参照)。
M2は、リハビリ療法士の強力なアシスタントとしてあらゆるタイプの患者に合わせて年間100万動作をこなし、療法士不足解消の一助となりうる。また、M2は中国のリハビリロボットとしては初めてヨーロッパ市場に参入を成し遂げた。
2018年、M2は米バロー神経研究所に正式に輸出され、中国製リハビリロボットとして初めてアメリカ食品医薬品局(FDA)に認証された。バロー神経研究所は123年の歴史を持ち、神経科学の診断、治療、研究を行う世界最大級の研究所である。リハビリセンターでは、最先端のリハビリ機器を備え、200人以上の療法士がいるが、M2は彼らからも非常に高い評価を得る (図2参照)。また、M2を使用した患者は、M2に対し非常に好意的で、特にゲーム感覚で行うトレーニングを楽しんでいるという。ゲームに夢中になるあまり、療法士が話しかけていることに気づかないほどだ。
高評価のM2を発売した傅利葉智能だったが、なんとM2の発売からわずか3カ月後に、中国初の市販下肢外骨格リハビリロボット(ウェアラブル型のリハビリ歩行トレーニングロボット)「Fourier X1(以下X1)」を発売し、その2年後には更にバージョンアップした「Fourier X2(以下X2)」を中国国内で発売している。X2はX1に比べ、より高性能で、体に身に着けやすいように軽くなったうえに、手頃な価格となった。
X2では、独自のフォースフィードバックにより、外骨格型ロボットと人とのインタラクションを可能にし、ユーザーが与える力の大きさや外部の動的環境の変化に応じて、歩行軌道をリアルタイムに調整することができる。
また、X2はX1の重量と身に着けやすさの面でも改善し、バイオメカニクスデザインと人間工学デザインに基づいた全面的なアップグレードを実現している(図3参照)。X2は、日常の歩行を全面的にサポートできる上に、量産可能なロボットになったと言える。
傅利葉智能は絶えず技術革新を起こすために、世界中多くの大学等と産学連携を行う。また、複数の大学や機関と戦略的パートナーシップを結び、リハビリロボットの研究・変革を推進し、臨床研究や革新的リハビリ技術の国際展開を共同で進めている。
傅利葉智能は数々の新製品で新しい業界標準を打ち立てており、すでに成功を収めたとも捉えられるが、彼らはさらに長期的なビジョンを掲げている。
X2の製品発表と同じタイミングで、米National Instruments、豪メルボルン大学と共同で「EXOPS」が発表された。世界中の開発者向けに外骨格ロボットのオープンプラットフォームを構築するもので、優良プロジェクトの事業化と臨床試験化をサポートしている。このプラットフォームには、X2ロボットのデータ収集システム、モーションコントロールシステムなどが含まれる。
傅利葉智能の最高戦略責任者であるZen Kohは、2019年1月のEXOPSプラットフォーム発表会で、以下のように述べた。
「現在、世界中の何百もの研究所や企業が、さまざまな用途の外骨格ロボットを開発しています。しかし、外骨格ロボットの開発には、数千万円の費用と数年の歳月を要することが多い。また、開発の多くが重複して行われたり、一からやり直したりするなど、資源の浪費を招き、技術の普及が困難な状況にあります。コンピュータにおいてOSやCPUを独自に開発する必要がないのと同様に、傅利葉智能はオープンプラットフォーム「EXOPS」を、外骨格ロボットの「Android」にしたいと考えています。」
また、オープンプラットフォームに加え、2020年にはワンストップソリューション「傅利葉智能RehabHub(以下、RehabHub)」の構築を開始した(図4参照)。RehabHubは、「EXOPS」と組み合わせることで絶えず製品ラインを改善しながら、全リハビリプロセスをカバーする。現在、上肢用リハビリロボット、下肢用リハビリロボット、手首用リハビリロボット、足首用リハビリロボットなど、様々な疾患に対応したリハビリロボットが含まれる(表1参照)。
さらに、デジタル機器と医療情報システムを通じて、機器・ユーザー・機関の相互接続を可能にすることで、医療サービスの質と効率の向上をサポートする。このソリューションにより、一人の療法士に対し5〜10人の患者が同時にリハビリを受けることが可能となる。
RehabHubは、2020年の発売以来、中国国内および国外の20以上の病院やリハビリ施設に導入されている。
2020年6月、世界的に新型コロナウイルスが流行する最中、傅利葉智能は瑞和康医療有限公司を買収した。買収の目的は、RehabHubの実用化を促進・加速させることにあった。瑞和康医療は、医療機関に対してリハビリ医療機器、技術運営サービスなどを提供し、リハビリ部門の立ち上げをサポートする。傅利葉智能は、買収によって瑞和康医療の保有するネットワークを通じ、RehabHubソリューションの拡販を狙う。
次に、傅利葉智能はリハビリロボットにおける上流工程の統合を画策し、2021年1月に安徽埃力智能科技有限公司を買収した。安徽埃力智能は、安徽省のハイテク企業で、国内初 足の圧力センサーなどの製品を持ち、製品・アルゴリズム・ソフトウェアで知的財産権を有している。
創業から7年、傅利葉智能には常に「誰もがロボットによるリハビリを受けられるように」という目標があった。
実現にあたって、高額であることが大きなネックとなる。だからこそ、彼らはコア技術や部品の自主研究開発にこだわり、製品の性能を向上させるだけでなく、より重要な要素として、製品の価格をさらに下げ、「高級品」から「普及品」へと変貌させることを目指す。彼らの製品は、海外の類似製品の1/3〜1/5の価格になると言われており、世の中に普及、誰もがリハビリロボットを使える未来もそう遠くない。
信念に愚直に向き合い、技術革新を続け、積極的なグローバル提携などにも打って出る。高額製品を普及価格で提供しようとする企業努力は、日本企業にとっては脅威であると同時に、見習うべき点も多いのではないのだろうか。
发表于2023年2月23日 三菱日联银行中国微信公众号CDI专栏
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