PERSPECTIVE

2023年09月25日

中国企业透视~北京清雷科技有限公司(TSINGRAY)

作者:CDI中日医疗研究组 严伟

说起毫米波雷达,估计现在许多人想到的是特斯拉、比亚迪、蔚来等新能源汽车。的确,车规级应用确实是毫米波雷达最早的商用场景,同时也是当前毫米波雷达最大的应用市场。但今天我们向大家介绍的这家企业,将毫米波雷达技术应用在“智慧康养”领域,通过毫米波雷达和先进的算法,精准实时地检测各类数据,并针对异常数据推送预警警报,为养老机构中老人的健康生活保驾护航。

Ⅰ.雷达领域的清华精英团队

北京清雷科技有限公司(TSINGRAY)成立于2019年,注册资本4,800万元人民币。从2015年起,公司在国内率先开启毫米波雷达在人体行为识别、生命体征微动监测、多模态数据融合等领域深度研究,清雷科技专注于毫米波雷达智能感知技术和产品研发,为智慧医疗、智慧养老等大健康行业应用场景提供雷达智能终端产品、SAAS系统和用户数据价值挖掘等服务。

作为清华大学技术孵化的高科技企业,其核心成员大多来自于清华大学:创始人兼CEO丁玉国(图1)是清华大学电子系的硕士,拥有17年创业的经验;联合创始人、首席科学家李刚为清华大学长聘教授、博士生导师,拥有20年雷达科研经验;研发总监王泽涛为清华大学电子工程系博士后,拥有10年雷达信号处理经验;算法研发总监张闻宇和数据技术总监陈兆希同为清华大学电子工程系博士,分别负责雷达底层核心算法研发和雷达数据核心技术研发。目前,公司拥有19项国内外发明专利、14项计算机软件著作权。

Ⅱ.以过硬的技术实力、跨界的思维进军智慧养老领域

如此“豪华”的阵容之所以投身于智慧养老领域,创始人丁玉国主要有三个思考:

第一、看好养老领域巨大的市场需求与增长空间。

丁玉国在一次采访中表示,当前,中国正在进入中度老龄化社会,每年增加一千万养老人口。目前2.6亿老人中,近一半(1.2亿)是空巢老人;与此同时,中国慢病人数已超3亿人,慢病致死比例88.5%;有2.7亿高血压患者、1.7亿糖尿病患者以及1亿肾病患者缺少夜间生命体征监测,对于这些慢病的长期监测和发展预测目前仍然是空白市场,市场需求与空间巨大。

第二、相信通过“技术跨界”能够创造新的价值。

丁玉国的上一轮创业是通过人工智能以及语音技术去解决教育的问题其中搜隐含的正是“技术跨界”的思维。对于这一次创业,他依然相信“技术跨界”能够给传统行业注入新的价值。因此,丁玉国才想通过汽车甚至军工行业率先应用的毫米波雷达技术,来解决“目前的养老领域中1)缺少以老人生命健康数据为驱动的智慧管理系统;2)服务与运营的风险和成本难以降低”的问题。

第三、已实现在医疗临床方面的技术突破。

清雷科技研发的“毫米波生命体征监测仪”已经能够很好地完成对睡眠、呼吸、心跳的数据监测,实现睡眠质量分析、各类呼吸慢病的诊断初筛。2021年,清雷科技毫米波雷达智能监测设备获得国家二类医疗器械注册证(图2),成为国内首家获得该证的毫米波雷达技术公司;2022年公司又获得了二类医疗器械生产许可证,这标志着清雷科技已符合安全医疗产品批量生产的标准和要求,这不仅对公司从自研到自产的产业化进程具有里程碑式的意义,也是清雷科技进入智慧养老领域的一个最重要的前提。

Ⅲ.成大事者,为他人之不能为

事实上,从严格意义上来讲,传统的养老行业甚至现在备受关注的智慧养老行业已经并不能完全算是蓝海市场了,我们可以看到,在这个行业中存在着各种大大小小的企业,不断地在改进自己产品以适应各种不同的养老场景的需求:有针对养老机构的、有针对社区养老的,当然还有许多居家养老的好产品。

只是,如果我们仔细分析一下就会发现,这些企业通常都在传统行业的延长线上做改进,产品及服务的同质化严重,越来越趋于成本与规模方面的竞争态势。

即使是清雷科技所关注的“健康检测”领域,也已经存在如智能手环、智能家居(摄像头、台灯等)以及临床PSG等各种解决方案。从右图(图3)中可以看出,各类现有解决方案都有其难以攻克的“难题”。如:智能手环、智能背心等产品需要改变用户的生活习惯,许多用户再穿戴了一定时间后,很难坚持佩戴下去。摄像头等智能家居类产品虽然解决了穿戴的问题,但却在准确度和隐私的保护性方面存在课题。而像PSG、ECG等准确度最高的医疗临床设备,既无法作为日常用品长期佩戴,同时费用昂贵。

于是,相信接下来大家都会思考:有没有这样一款健康监测设备可以做到:1)不影响生活习惯,做到长期监测;2)监测精度高,甚至最好可以达到医疗临床级别;3)具有较高的性价比。

面对上述苛刻的市场需求,大多数创业者会选择放弃,而清雷科技则选择迎难而上,尽可能地打造符合上述三大要求的产品。正是这种“不妥协”与“为他人之不能为”的干劲和冲劲,让清雷科技的产品应运而生,填补了市场空白。

Ⅳ.技术跨界,攻克市场难题

接下来,让我们来看一下清雷科技究竟是通过怎样的方法来实现在不影响用户生活习惯的同时做到精确检测用户的健康状况。

一、毫米波雷达的先天优势

创始人丁玉国告诉我们,毫米波雷达对于长期持续检测用户的健康状况有着天然的优势(图4)——1)非接触性,通过雷达波检测实现了用户不需要在身上佩戴额外的智能设备、不需要去培养坚持佩戴手环、智能手表等生活习惯。安装前后,对用户的生活没有任何影响;2)穿透性与隐私保护,能穿透衣服、被子直接检测,同时没有摄像头可以确保用户的日常生活隐私不被侵犯;3)持续性,雷达通电即可处于长期持续工作状态,便于采集用户长期的、持续的数据,更有利于分析用户在某段时间内健康状况的变化。

二、先进的雷达信号处理能力

毫米波雷达虽然对非接触式长期健康监测有着天然的优势,但与此同时,其实际应用过程中对雷达信号的处理能力提出了很高的要求。而这也正是清雷科技的优势所在。来自清华大学的核心团队使得公司在成立之初,就有着其他团队所不具备的“先天优势”——清华大学17年毫米波雷达研发积淀。

清雷科技在业内首创了“毫米波层析感知技术”——它是一种将监测对象从头到脚按照每2.5cm宽度进行分层感知形成高分辨率微动数据的技术。通过这项技术,清雷科技毫米波雷达可以持续且精确地检测用户的呼吸、心跳与睡眠。例如对丰富的心跳数据的检测,包括心跳频率,心跳变异性,心跳间期等。以静息心跳间期监测为例,其雷达测定的数据对标ECG(心电图),仅存在毫秒级的误差(图5)。在北京冬奥会前后期间,清雷科技的毫米波雷达更是直接用于冬奥会驻训基地运动员的睡眠监测与心理压力评估。

Ⅴ.AI大数据驱动的解决方案

有了硬件与软件的结合,清雷科技的毫米波雷达成功实现了长期、持续地检测用户健康数据。在此基础上,公司还开发了“贝加安”智慧养老系统,通过健康大数据展示屏,实现智慧养老业务的数据化、可视化,同时还为养老机构的管理端、院长端、护理端以及老人的家属端提供不同的价值和解决方案,将健康监测中所获得的数据的价值发挥到最大。

目前,通过对所积累的健康数据进行大数据分析,将用户数据与大数据进行比对,同时导入人工智能技术,该系统已经实现了对老年人离床、坠床、跌倒、呼吸过速、呼吸暂停、心跳过缓、心跳过速发出即时警告,实时向机构运营及管理方推送紧急通知(图6)。除此之外,由于能够积累长期的用户健康数据,因此系统还会对每一位老人进行睡眠质量分析、呼吸慢病分析、跌倒风险分析,提前预测老人的潜在风险。养老机构还可以通过该系统自动生成包括老人的睡眠质量、呼吸慢病、睡眠详情及睡眠体动在内的每日、每月健康报告(图7)发送给老人的子女家属,增加养老机构服务的附加价值。

这些功能,不仅从本质上大大提高了养老机构的运营效率、降低老人的健康风险,同时也实际降低了机构的综合管理成本,尤其是夜晚护理人员的工作负担等。

Ⅵ.尖端技术也需要高性价比、普惠性和可及性

如果长期研究国内的养老市场就不难发现,市场上时不时会出现一些好的产品及解决方案,需求方兴致勃勃地听着产品介绍后,对其价格总是望而却步。清雷科技虽为一家高科技公司,但对市场需求与消费行为的理解也颇为深刻。

在先进的硬件和尖端技术的基础上再叠加完整的系统,这种解决方案即使是外行都能猜得到——这套解决方案不便宜。但是,CEO丁玉国很清楚地知道,昂贵的产品在康养市场是缺乏生命力的,只有“高性价比、普惠性、可及性”的产品和解决方案才能在中国的养老行业发展出勃勃的生机,这是行业自身的特点所决定的。

而在定价方面,据笔者亲身了解,清雷科技的整套解决方案确实做到了“高性价比、普惠性、可及性”,这是公司决策的结果。而这样的决策背后有对市场的长远眼光。CEO丁玉国说:“如果说面向市场五年、十年、三十年的发展,是解决中国近3亿老人这么大市场问题的时候,我们“以终为始”来决定现在战略,才能更清晰的做出包括定价机制在内的战略决策,应该用什么样的模式来平衡“安全、有效数据和高性价比”之间的关系,在清雷看来,这从来不是问题。”

Ⅶ.做好国内市场的同时立志进军海外市场

清雷科技从创立之初起就放眼全球,立志进军海外市场。公司的产品于2021年6月通过了美国FCC-ID认证,目前已与康宁敦(Crownington)集团签订合作协议,并于2022年完成系统的美国本土化开发。笔者相信也希望清雷科技的身影越来越多地出现在包括美国、日韩及东南亚在内的海外养老机构中,为全球养老服务赋能。

 

参考资料:

北京清雷科技有限公司提供的企业、产品及解决方案的相关资料及图片

《清雷科技丁玉国:聚焦老人生命健康数据,赋能康养服务数智化升级》,ITH康养家

《真数据、真落地,清雷科技数字医养解决方案线上发布》,中国发展网

《36氪首发 将雷达智能感知技术应用于AI辅助医疗、养老等民用领域,「清雷科技」获数千万Pre-A轮融资》,36氪

 



【日本語】

ミリ波レーダーと言えば、テスラや比亜迪(BYD)、蔚来汽車(NIO)などの電気自動車や自動運転車に利用されているイメージが強い。実際にミリ波レーダーが最も早く実用化されたのは車載用途であり、現在も最も多く活用されている分野である。本日のコラムで紹介するのは、このミリ波レーダーを高齢者ケア分野において採用し、独自のアルゴリズムにより高齢者のモニタリングを実現させている企業である。

Ⅰ. コア技術及び創業メンバーのルーツは清華大学

北京清雷科技有限公司(TSINGRAY)は2015年頃からミリ波レーダーによるスマートソリューションに特化した研究開発を行ってきており、2019年に登録資本金4,800万人民元で設立された。同社が開発したミリ波レーダーによるスマートソリューションは、エッジコンピューティングやクラウドコンピューティングによって移動物体や生命体を高精度に検知し、データマイニングを通じてスマート介護、スマート医療に必要なスマート端末やSaasシステム、AI診断ソリューション等を提供する。技術指標で世界の最高水準に達しているのも特徴である。

清雷科技は、清華大学の技術インキュベーションから生まれたハイテク企業であり、そのコアメンバーのほとんどが清華大学出身である。創業者兼CEOの丁玉国(dīng yù guó、図1参照)は、清華大学電子工学部の修士号を取得しており、清雷科技創業以前にも起業経験がある。主任研究員の李剛は、清華大学教授・博士課程の指導教授を務め、レーダー研究を20年間行っている。研究開発統括の王泽涛は、清華大学電子工学部の博士号を取得後、レーダー信号処理の分野で10年の経験がある。アルゴリズム研究開発統括の张闻宇とデータ技術統括の陈兆希はともに清華大学電子工学科の博士号を取得しており、レーダーの基盤となるコアアルゴリズムの研究開発とレーダーデータのコア技術の研究開発を担当している。現在、清雷科技は創業間もない会社ながら、国内外の発明特許19件、コンピューターソフトウェア著作権14件を保有している。

Ⅱ. 技術の他分野での活用と高度な技術研究により高齢者ケア市場へ参入

このような豪華なメンバーがなぜ高齢者ケア分野に取り組むのか――それは、創業者の丁玉国の3つの考え方に基づいている。

第一に、彼は高齢者ケア市場の拡大と成長を確信している。この点について、インタビューで以下のように話している。中国は高齢社会に突入しており、60歳以上の人口は毎年1,000万人ずつ増加、現在の高齢人口約2.6億人のうち約半数が「空巣老人(注: 子供が成長し家を離れたため、一人または夫婦のみで生活する高齢者を指す語)」ともされる。同時に、中国では3億人以上の慢性疾患患者がいる。高血圧患者が2.7億人、糖尿病患者が1.7億人、腎臓病患者が1億人いるが、夜間の身体状況モニタリングが間に合っていない。このように、高齢者や慢性疾患患者の長期モニタリングと予測システムは今後の拡大余地が大きい。

次に、「技術の他分野での活用」によって新たな価値を創造できると考えている。丁玉国が以前に創業した会社では、人工知能と音声技術を通じて教育問題の解決を行っており、このときから「技術の他分野での活用」を実践していた。清雷科技創業においても彼は、自動車や軍事産業で多く活用されていたミリ波レーダー技術を活用することで、現在高齢者ケア分野に存在する2つの課題――(1)高齢者の生活・健康データをモニタリング・管理するシステムの不足、(2)サービス・運用のリスクとコスト削減のしにくさ――の解決を目指す。

最後に、清雷科技がすでに国に医療機器として認められるレベルの製造技術を実現できていることが挙げられる。清雷科技が開発した「ミリ波レーダーバイタルモニタリングデバイス」は、睡眠、呼吸、心拍などのデータを高精度にモニタリングすることができ、睡眠の質の分析や各種慢性呼吸器疾患の初期的なAI診断機能を実用化している。2021年、清雷科技のミリ波レーダーモニタリングデバイスは国の第II類医療機器の登録証を取得し、中国国内で初めてその証明を受けたミリ波レーダー技術企業となった(図2参照)。2022年には、安全な医療製品の大量生産の基準と要件を満たしていることが認められ、第II類医療機器の製造許可を取得した。

Ⅲ.偉大なことを成し遂げるために、他の人がやっていないことをする

実際のところ、伝統的な高齢者ケア産業もスマート高齢者ケア産業ももはやブルーオーシャン市場とは言い切れない。すでにこの領域には大小さまざまな企業が存在し、さまざまな高齢者ニーズに合わせて多くの製品があり、絶えず製品が改良されている。高齢者施設向けに限らず、コミュニティ向けや在宅高齢者ケア向けにも多くのすぐれた製品が存在する。

しかし、これらの企業や製品を厳密に見てみると、たいてい伝統産業の延長線上の改良にとどまっており、製品やサービスの均質化が深刻だ。コストや規模で競争する傾向が強まっているのも事実だ。

清雷科技が注力している「健康モニタリング」の分野においても、装着型デバイスやスマートホーム型デバイス(カメラやライトなど)、臨床用PSG(睡眠ポリグラフ検査)など、すでに様々な製品・サービスが存在している。ただし、図3からわかるように、それぞれ克服が難しい課題を抱えている。例えば、スマートブレスレットやスマートベストなどは、ユーザーの習慣を変える必要があり、最初は装着できてもその後装着し続けられづらい。カメラなどのスマートホーム型デバイスは、装着性の問題は解決しているものの、精度やプライバシー保護に問題がある。また、PSGや心電図のような最も精度の高い医療用臨床機器は、非常に高価であり、同時に長期間装着することも難しい。

それではこれらの問題の解決――(1)普段の生活に影響を与えず、長期モニタリングを実現できている(2)モニタリング精度が高く、医療臨床レベルである(3)コストパフォーマンスが高い――を実現できているモニタリングデバイスはないのだろうか。

上記のような厳しい市場要求に直面した場合、多くの起業家は諦めることを選択するだろうが、清雷科技は上記の3つの要求を満たす製品を生み出すべく、挑戦することを選んだ。この “妥協を許さず”、”他人ができないことこそ積極的に取り組む”という精神によって、これまでモニタリングデバイスが抱えていた課題を乗り越える清雷科技ならではの製品が生まれることとなった。

Ⅳ.技術の他分野での活用によって市場の難題を克服

清雷科技がどのようにして、ユーザーの普段の生活に影響を与えずに健康状態の正確なモニタリングを実現できているのかについて説明する。

1.ミリ波レーダー性質上の利点

創業者の丁玉国は、ミリ波レーダーが、ユーザーの健康状態を長期間にわたり非接触でモニタリングすることにおいて、非常に長けていると語っている(図4参照)。

具体的には、以下3点が挙げられる。(1)非接触性:レーダー波によりモニタリングするため、ユーザーは自身の身体にスマートデバイスを装着する必要がなく、快適な状態で生活ができる(2)プライバシー保護:ミリ波レーダーは、衣服やブランケットを透過してモニタリングでき、カメラを必要としていないため、ユーザーの日常生活のプライバシーを侵害することがない(3)継続性:デバイスの電源を入れると長期にわたり連続的に動作し、ユーザーの長期的且つ継続的なデータ収集に適しており、ユーザーの健康状態の変化を分析しやすい

2.高度なレーダー信号処理技術

レーダーの性質上の利点だけでなく、清雷科技には清華大学出身の優秀なメンバーがおり、レーダー処理技術を高精度に開発できたことこそ、彼らの大きな強みである。

清雷科技は、業界で初めて層状に分析するミリ波センシング技術――ユーザーの頭から足までを層状に毎2.5cmの幅で微細な動きまで感知する技術――を導入した。この技術により、清雷科技のミリ波レーダーはユーザーの呼吸、心拍、睡眠の持続的かつ精密なモニタリングを実現した。静息時の心拍間隔モニタリングの場合、そのデータはECG(心電図)と比較しても、ミリ秒程度の誤差であり、高精度であると言える(図5参照)。北京冬季オリンピック期間には、清雷科技のミリ波レーダーが選手の睡眠モニタリングと心理的ストレス評価に活用された。

Ⅴ.ビッグデータとAIを用いたソリューション開発

清雷科技は、ミリ波レーダーを活用した非接触バイタルセンシングにより、ユーザーの健康状態の長期的且つ継続的なモニタリングを実現した。これを基盤として、彼らは「贝加安(bèi jiā ān)」という高齢者スマートケアシステムを開発し、健康情報などの高齢者ケア関連データを可視化した。また、介護施設の介護士や看護師、院長、システム管理者、及び被介護者の家族それぞれの需要に合わせたサービスを提供し、健康状態モニタリングから得られるデータの価値を最大限に活用している。

現在すでに、蓄積された健康ビッグデータを解析し、AIを用いてユーザーデータと比較することで、利用者の離床、転倒、無呼吸、過呼吸、心拍異常などを感知し、施設の運営管理側にリアルタイムで緊急通知する機能を実現している(図6参照)。また、長期にわたって利用者の健康データを蓄積できるため、一人ひとりの睡眠の質、呼吸器疾患、転倒リスクなどを分析し、潜在的なリスクを事前に予測することもできる。施設側はこれらのリスクデータを含む日次・月次健康報告書をシステムで自動生成(図7参照)し、利用者の家族に送信することができ、施設としてのサービス付加価値を高められている。

これらの機能は、介護施設の運営効率を大幅に向上させ、利用者の健康リスクを低減させるだけでなく、施設の管理コスト、特に夜間介護/看護スタッフの負担の軽減にも役立っている。

Ⅵ.「費用対効果が高く、手に届きやすく、利用しやすい」高精度製品

高齢者ケア分野において、需要側が大きな関心を寄せるような良い製品は時折登場するが、蓋を開けてみると非常に高額で、需要側の手が届かないことも多い。その点、清雷科技は需要側への理解と歩み寄りを欠かさず、サービスの全体設計をしている。

高精度で先進的なハードウェアと最先端技術を組み合わせた製品が高額にならざるを得ないのは素人でも想像に難くない。しかし、丁玉国は、現在の中国高齢者ケア市場において「費用対効果が高く、手に届きやすく、利用しやすい」製品とソリューションでなければ、産業に変革を起こせないという強い信念があった。

筆者が理解するに、清雷科技の製品・ソリューションは「費用対効果が高く、手に届きやすく、利用しやすい」ことを実現しており、これは同社が長期的な目線で市場を捉えた意思決定の結果であると言える。丁玉国は以下のように語っている。「中国国内3億人の高齢者ケアという広大な市場の5年、10年、30年先の発展を考えるとき、我々はいつも“以终为始(終わりをみて始まりを決める)”ことを念頭に置き、戦略を考えている。これにより、価格帯も含めて戦略に組み込めている」

Ⅶ.中国国内市場開拓と同時に世界市場を見据える

清雷科技は、設立当初から世界市場を見据えており海外市場へ進出している。同社の製品は2021年6月に米国FCC-ID認証に合格し、Crowningtonグループ(老人ホームの投資と運営をする)と提携を発表し、2022年には米国ローカライズに向けたシステム開発を完了した。今後、清雷科技の製品・テクノロジーが米国、日本、韓国、東南アジアを含む海外の高齢者向け施設に次々に導入され、全世界において高齢者向けサービスを強化するのではなかろうか。

(日本語編集翻訳 小檜山)

 

发表于2023年9月22日三菱日联银行中国微信公众号CDI专栏

https://mp.weixin.qq.com/s/V09KqrsEkzmemWq4fO-2Vg(中文)

https://mp.weixin.qq.com/s/UzjwOvz6422KrI47bXAGxQ(日文)

想获得更多详情、请点击

联系我们