PERSPECTIVE

2022年12月13日

中国企业透视~观夏Tosummer

作者:新消费品牌研究组

伴随着Z世代“悦己性”消费能力的增长,不少小众领域迎来增长,“嗅觉经济”就是其中之一。根据Euromonitor的数据预测,从2021年至2025年,国内香氛市场的年复合增长率约为21.78%,预计到2026年,市场规模将会突破50亿美元。近两年来随着“国潮”和中国制造的发展,一些中国制造的香氛品牌也崭露头角。

本期将介绍由北京广宜科技有限公司推出的新兴国潮香薰品牌“观夏(To summer)”,如何通过强大的内容营销和私域运营,占据年轻消费者的心智。

 

Ⅰ.年销过亿的国潮香薰品牌

说到观夏,买过人大多会评价“难抢”。观夏的产品并不能随时随刻入手。每周四晚,观夏在微信小程序里上架产品,消费者需要第一时间蹲点抢购。人气款的产品基本上上架就秒空,买不到的只能等待下一轮。

观夏是谁?它又何以如此抢手?

“观夏”是一家创立于2018年,专注于东方植物调香的中国本土香氛品牌,旗下有空间香氛、个人香氛、身体护理等多类产品线(图1:观夏产品图)。它在创立之初仅仅依靠微信内的私域运营和线上门店创造了年销售过亿的成绩。根据据增长黑盒的报道,观夏2021年的年销售额约为1.43亿元,公众号的订阅量目前已经突破百万,目前平均一篇推文的阅读量近8万。消费者对观夏的忠诚度很高,复购率达到60%。在小红书、知乎等平台上,有不少忠实用户自发地发布产品使用心得。

(图1:观夏产品图)

2019年3月,观夏完成了A轮融资,投资方包括IDG资本、真格基金等。2020年底,观夏又获得了红杉资本的投资。

2022年,观夏开始了一些新的布局,先后在上海、深圳、北京、杭州4地开设了5家独立线下店,成为了不少年轻人打卡的网红门店(图2:上海、北京、杭州的线下门店)。在品牌创立后的第4年——2022年8月,观夏也首次入驻了天猫平台,能看到观夏试图拓展疆域的野心。

(图2:上海、北京、杭州的线下门店)

 

Ⅱ.内容营销撑起香氛的东方美学内核

观夏选择了一条“高端国产香氛”的路线。相比于本土的香氛品牌100元左右的定价,观夏的大部分产品在200元~400元。而在香氛这个赛道上,高端品牌多来自于欧美国家,如祖马龙、Tom Ford等。观夏选择以中式美学为内核,通过丰富精彩的内容营销向消费者输出独特的品牌价值观,以此与成熟的欧美品牌形成鲜明的差异化。观夏的团队认为中国文化中有许多关于味觉的灵感可以挖掘。他们从产品逻辑到营销内容无不体现着对“东方文化”的深度阐释。

产品命名上就充满了东方式的文艺,如“昆仑煮雪”、“北平甜”,这些名称极具东方韵味和想象空间的名称。“昆仑煮雪”很容易想象到白雪皑皑的山上,阳光晒过的雪和松柏纯净、通透的香味。“北平甜”能想到中国人童年记忆里的冬日里的冰糖葫芦的香甜味。中国消费者很容易从这些意象里感受到东方文化的美感。观夏还会根据中国的传统节日推出限定礼盒,如招财虎昆仑煮雪限定礼盒、颐和金桂金秋桂花兔礼盒等。

在营销方面,观夏立足于简约、文艺的东方文化气质,没有采用大规模投流和广告铺面的打法,而是采取了依靠内容深度占领用户心智的营销方式。

观夏的每一个产品,都有一个故事和一段影片。观夏就像把制作精良的艺术杂志搬到了线上,点开观夏的推文,里面用图像、影视、文字解读了开发者的灵感、产品的内涵(图3:观夏公众号推文)。根据增长黑盒的估算,观夏每生产一个主题内容,从创意策划、摄影、视频制作等一共需要约30-45万元的费用。

(图3:观夏公众号推文)

依托于详实丰富的内容,观夏所传递的东方哲学与艺术美学深受年轻消费者的喜爱。在内容营销上的投入,也是基于观夏对香氛市场的解读。香氛的本质是贩卖一种生活方式,是年轻人对舒适生活追求的体现,因此香氛更具有精神层面的意义,品牌传递的价值观和艺术气质更能引起香氛消费人群的共鸣。随着近几年消费领域的国潮之风刮起,观夏通过富有东方美感的故事,俘获年轻一代消费者的心智。

 

Ⅲ.深耕DTC

观夏创立的4年里,都在私域里深耕。通过微信公众号和小红书平台完成了拉新-留存-消费-复购的闭环。

微信上的每一篇推文中都会有粉丝互动,通过抽奖的形式鼓励粉丝表达情绪、价值观、经历,每一篇推文下都能看到精彩的粉丝评论。推文中都嵌有小程序链接,引导消费者到自己的商城里。消费者可以通过注册会员、购买产品获取积分。积分对应了观夏的会员等级,越高等级的会员可以获得更多优惠和折扣(图4:从左到右为粉丝评论、小程序链接、会员规则)。

(图4:从左到右为粉丝评论、小程序链接、会员规则)

2020年在微信私域内完成冷启动后,观夏也开始尝试在小红书上开通店铺,以及少量的达人投放。根据运营研究社报道的数据,观夏2021年~2022年总共只投放了11篇,KOL选择了有文艺范儿、简约、时尚的博主,这些特质与观夏品牌调性较为一致。以KOL推广为起点,不少消费者也自发地在小红书上分享“香评”,进一步增加了观夏在社交平台上的声量。

品牌启动期避开“天猫”这样的大平台,一方面是因为公域中获取流量的成本越来越高,另一方面电商平台的规则、优惠都影响品牌方的定价。作为小众赛道里的新品牌,观夏最初采取在小众渠道聚拢核心铁粉,通过在私域里的流量积累,观夏把粉丝牢牢地把握在了自己手中。利用内容推送反复触达客户,搭建会员成长体系,提高了铁粉的复购率,增加了了存量用户的生命周期价值,以此创造了更多收益。

 

V.结语:今后的方向

从小众领域出发,如今观夏已经进入了一个新的阶段。从单纯的线上DTC,走向了线下,也入驻了天猫。今后观夏也计划通过与艺术展、音乐会、新书签售会等形式的合作,向消费者输出观夏的价值观和故事。

“观夏是一个内容向的创意公司,我们觉得未来90%的品牌公司,一定是内容公司。香氛不是刚需,它更像是文学、音乐等精神层面的需求,必须先有人格属性和精神属性。” 观夏的联合创始人沈黎在接受未来品牌的采访中,如此阐述了经验理念。

在观夏成功的品牌运营之下,也有存在吐槽“营销大于产品”的声音。相比于已经成熟的国际品牌,产品的提升也许是观夏今后会面对的课题。

 

参考资料:

观夏公众号、小红书官方账号

Morketing:年销过亿,观夏为何能火出圈?

品牌星球:观夏入驻天猫旗舰店,首发金秋限定「桂花兔」礼盒

未来品牌:对话观夏:未来90%的品牌公司一定是内容公司

 



【日本語】

数あるニッチな分野の中でも、Z世代の「自己充足追求」の高まりとともに成長しているのが「嗅覚経済」である。ユーロモニター社によると、国内のフレグランス市場は2021年から2025年にかけて年平均成長率21.78%で成長し、2026年には50億米ドルを超えると予測されている。ここ2年ほどは、「国潮」という国産ブランドへの支持の高まりや、メイド・イン・チャイナ策の進展に伴い、フレグランスブランドにも中国国産品が登場している。今回は、北京広宜科技有限公司が、立ち上げた中国の新しいフレグランスブランド「観夏 To Summer」を取り上げ、いかなるマーケティング力で、プライベートトラフィックを使いながら若い消費者の心を掴んだかを紹介する。

 

Ⅰ.中国生まれのフレグランスブランド「観夏 To Summer」

観夏といえば、品切れブランドともいわれている。買いたくても、なかなか買えない。すぐに売り切れてしまうからだ。観夏の商品は、いつどこでも買えるというわけではない。毎週木曜の夜に、Wechatのミニプログラムにあるオンラインの売り場に商品が並ぶ。みなは、この時をじっと狙って、商品がでるとすぐに「買う」のボタンを押して、買おうとするが、人気商品は、秒速で棚から消えていく。

観夏が、これほど人気なのはなぜか?観夏は2018年に設立された。東洋の植物香料を中心とした中国生まれのフレグランスブランドで、空間アロマ、個人フレグランス、ボディケアなどの製品ラインアップを展開している。(図1:観夏製品) WeChatにある自社アカウントの運用とオンラインショップのみで創業時の年商は1億を超えていた。増長黒盒によると、観夏の2021年の年間売上高は1.43億元で、WeChatのオフィシャルアカウントの購読者数は、現在100万人を超えている。さらに、1つの記事の閲読量は平均で8万と言われている。消費者のブランドロイヤリティは高く、リピート率は60%に達する。Red Bookや知乎などのサイトでも、ファンたちが、自らの体験を自発的に投稿するほどだ。

(図1:観夏の製品)

2019年3月、観夏はIDG CapitalやZhen Fundなどを投資家とするシリーズAラウンドの資金調達を完了し、2020年末にはSequoia Capitalからの出資を得ている。

2022年、これまでオンラインを中心としてきた観夏は新たな試みとして、上海、深セン、北京、杭州の4か所に5つの独立した実体店舗を開設した。これらはいずれも多くの若者が訪れる人気のオンラインショップとなっている。(図2:上海、北京、杭州のオフラインショップ)。オンラインショップは、WeChatのミニプログラムで立ち上げたショップのみだったが、ブランド設立から4年目の2022年8月に初めてTmallにもフラッグシップストアを開設している。

(図2:上海、北京、杭州の実体店舗)

 

Ⅱ.WeChatでディープなファン育て、成長

観夏の狙うのは、「国産高級フレグランス」というポジションだ。観夏の製品の多くは200〜400元で、他の地元のフレグランスブランドが100人民元前後であるのに比べて、価格も高い。フレグランスの分野では、ズマロンやトムフォードなど、欧米の高級ブランドが中心となっている。観夏は、中国の美学を核とし、それらを豊かな描写で刺激的なコンテンツのマーケティングを展開し、独自のブランド価値を消費者に伝達することで、欧米の既存ブランドとの差別化を図ろうとしている。また、中国文化には多くの味覚にからむインスピレーションがあり、それをより深耕できると考えている。製品開発のロジックからマーケティングコンテンツに至るまで、「東洋文化」を中心に、深い解釈を施すことで、特徴を出そうとしているのである。

ネーミングも「崑崙茹雪」「北平甜品」など、東洋的な香りや想像力を感じさせるネーミングで、東洋的な文学性に溢れている。たとえば、「崑崙茹雪」という名前から連想されるのは、雪を頂いた山々、降り注ぐ雪、そして松やヒノキの澄み切った香りである。「北平甜品」という名前は、中国人が子供の頃に食べた冰糖葫芦(サンザシ飴)の甘い味を思い起こさせる。中国の消費者は、このイメージから東洋文化の美しさを容易に感じ取ることができる。また、観夏は、「招財虎崑崙煮雪」限定ギフトボックスや「義和金桂金秋桂兎」ギフトボックスなど、中国の伝統的な祭事をモチーフにした限定ギフトボックスを販売している。マーケティング面では、東洋文化の素朴で文学的な気質に合わせて、大量のトラフィックとローラー広告アプローチではなく、発信するコンテンツ自体が顧客と共鳴し、その心に深く浸透するようなマーケティングアプローチを採用している。

観夏の製品には、ひとつひとつにストーリーがあり、短編の映像がある。まるで、観夏がよくできた美術雑誌をネット上に持ち込んだかのようなもので、コンテンツをクリックすると、開発者のインスピレーションや製品の内容を画像や映像、言葉で説明してくれる(図3:観夏コンテンツ参照)。増長黒盒の試算では、観夏が制作するテーマコンテンツは、クリエイティブプランニング、写真、映像制作など、1つの作品に総額30万〜45万元程度をかけているとされている。

(図3:観夏WeChatオフィシャルサイトで発信されるコンテンツ)

創業以来4年にわたり観夏は、WeChatなどのプライベートトラフィックを中心としたマーケティングを中心に展開している。WeChatのオフィシャルアカウントとRedBookのプラットフォームを通じて、新規顧客の取り込み→維持→消費→再購買という閉じたループを完成させている。

WeChat上で、コンテンツを一つ発信するごとに、ファンとのインタラクティブなコミュニケーションがあり、抽選で、ファンたちがその思いや、価値観、経験を、そのコンテンツンのコメント欄に発表することができるようになっている。さらに、そのコンテンツの文中にはショップへのリンクが張ってあり、消費者を自社モールへ誘導できるようになっている。消費者は、会員登録や商品の購入によってポイントを得ることができ、ポイントが高いほど、観夏会員の等級が高く、より多くの特典や割引を利用できる。

2020年にWeChatのプライベートトラフィックでコールドスタートした観夏は、RedBookへの出店を試みており、極僅かなKOLを使って少しずつ実験的に始めている。運営研究社の報告によると、観夏は2021年から2022年にかけて合計11本のコンテンツしか発信していないが、観夏ブランドのイメージに合致する文体、シンプルさ、ファッション性を持つブロガーをKOLに選び、そのプロモーションを起爆剤にし、それに共感する消費者が自発的にRed Bookで「香りのレビュー」を書き込みしはじめ、観夏のSNS上では、高い注目度を維持している。

 

Ⅲ.ブランドを育てるオンラインマーケティングのモデルとなるか

なぜ、Tmallのような大型プラットフォームを使わなかったのか。それはそのトラフィックコストが、高額になっていたことと、大型ECの取引ルールや、キャンペーン要求など、それらが価格設定に影響を与えていたためだ。ニッチ市場で立ち上げる新ブランドとして、観夏は、はじめからニッチチャネルを通じてコアなファンを集め、プライベートトラフィックの蓄積をし、濃厚なファンをしっかりと自分の手中に収める戦略をとったのだ。コンテンツを使い繰り返し顧客にアプローチし、会員を増やす仕組みを構築することで、鉄板ファンともいえる熱烈なファンのリピート率を高め、ユーザーストックのライフサイクルの価値を高め収益につなげている。

ニッチな領域から出発した観夏は、今、新たな局面を迎えている。純粋なオンラインDTCから、オフラインに進出し、Tmallにも店を出した。また、将来的には、美術展やコンサート、サイン会などのコラボレーションを通じて、観夏の価値観やストーリーを消費者に発信していくことも計画している。

中国でのオンライン販売とえいば、Tmall、JingDongだが、この観夏は、WeChatの公式アカウントと、そのミニプログラムで作ったショップからスタートしている。ニッチな分野で、ディープなファンを、ブランドのポジションに沿った形で形成していった点は、非常に参考になるのではないだろうか。

 

发表于2022年12月13日 三菱日联银行中国微信公众号CDI专栏

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