PERSPECTIVE

2023年03月23日

中国企业透视~深圳百果园实业(集团)股份有限公司

作者:新消费品牌研究组 连漾

伴随着消费升级及生活精细化,人们对水果消费以及高端水果的需求俱增。人们不仅讲究水果的品种、色香味,也对绿色环保、无污染、安全性开始重视。在此背景下,中国水果零售市场蓬勃发展,据弗若斯特沙利文的统计,2021年中国水果零售市场的规模已达12,290亿元。而市场中也存在海量的中间商、零售商,如何在这个分散庞大的市场中脱颖而出?

今天为大家介绍的正是其中的头部企业——深圳百果园实业(集团)股份有限公司。

 

Ⅰ.已成功上市的百果园

深圳百果园实业(集团)股份有限公司,简称百果园,2001年年末成立于深圳,2002年开出第一家水果专卖店。至2021年,百果园线下门店数达5,643家,遍布全国22个省市140多个城市,全球建立200多水果特约供货基地。在线上,百果园通过自营APP,微信小程序,电商平台(天猫、京东、抖音等)以及外卖平台(美团、饿了么等)等渠道销售,2021年线上订单数约为7千万单,占总订单数的23%。百果园现有线上、线下7,200万会员,门店社群用户数超540万,以及1,360万微信公众号粉丝,会员整体复购率高达49%。如图一,百果园推行的线上线下一体化及店仓一体化,不仅给消费者带来便利,提高了复购率,也提高了自身的库存周转率以及运营效率。

<图1. 百果园的线上线下一体化销售>

亮眼的销售数据也体现在业绩上,2019年-2022年上半年,其销售水果及其他食品的收入分别为87.50亿元、86.37亿元、99.92亿元以及59.15亿元。按2021年水果零售额计,百果园在中国所有销售水果的零售企业中位列第一,占超1%的市场份额(Top5市场份额合计约3.6%)。这也说明,在分散的市场上,百果园仍然有上升空间。

现有的成绩以及巨大的市场潜力,是百果园冲击上市的底气,2023年1月,百果园正式登陆香港联交所,上市首日市值最高破百亿。

 

Ⅱ.巨大的水果零售市场以及痛点

百果园受资本市场追捧,究其原因既有市场本身的红利,也有百果园对自身整个供应链的打磨。

首先,中国水果零售市场空间巨大,且未来仍会保持持续增长。参照图二百果园招股说明书中的数据,中国水果市场零售额增长强劲,2021年达12,290亿元,未来5年仍将保持CAGR7.6%的增速。

<图二. 中国水果零售市场规模>

其次是百果园对自身整个供应链的打磨,解决行业痛点

虽然市场迅速成长,行业内分散杂乱的痛点仍然普遍:不讲究品种,种植技术低劣,滥用肥料以及杀虫剂,且多为小规模生产、水果品质不一,产业链长、从产地到消费者之间的流通环节平均在5个以上,冷链覆盖率低导致运输过程中损耗率较高。

对于上述行业痛点,百果园逐一应对,如图三,从上游的种植品种以及技术,到下游的流通销售,百果园通过自研水果品种,向果农输出种植技术,精细化的物流管理,以及建立自己的水果评价标准体系,使其区别于行业内普遍存在的脏乱差现象,让百果园的水果能获得高溢价。

<图三. 百果园应对行业痛点>

 

Ⅲ.百果园脱颖而出的原因

大多数消费者对百果园的印象大致有两个,(1)价格较贵,质量好(产品分级),(2)通过优质服务,提升消费者体验:可以三无退货,提供免费的清洗和果切等服务。这两点正是其成功的原因。

(1)价格较贵,质量好(产品分级)

如图四,百果园率先建立了“四度一味一安全”的果品标准,把水果分为招牌、A、B、C四个等级,用标准定义“好吃”。其中“四度”指新鲜度、糖酸度、细嫩度、脆度,“一味”指水果的香味,“一安全”是指保证农产品质量合格。

通过分级标准将水果定级,把更好吃的水果以更高的价格提供给消费者,获取更高的毛利率。数据显示,百果园的招牌及A及水果的销售额占2021年门店销售总额的70%。

<图4. 百果园四度一味一安全的果品体系以及招牌品种的例子>

(2)通过优质服务,提升消费者体验

百果园还通过服务的差异化,提升消费者的满意度,增加品牌粘性。在业内率先推出“不好吃三无退货”的服务承诺,即不好吃可无小票、无实物、无理由的信任退货服务,开创了行业服务标准新高度。此外,如图五,百果园还提供免费果切以及清洗的服务,消费者在APP下单时可以自由选择。

<图5. 百果园APP免费果切以及清洗服务>

在分散混乱的水果零售市场中,百果园通过建立打磨自身的供应链,建立水果的分级评价制度,以及诸多便民服务的创新,给行业起到了模范作用。它的成功也是中国消费升级的缩影。

参考网站及资料:

百果园官网、百果园APP

深圳百果园实业(集团)股份有限公司招股说明书

金融界:“从标准化到生鲜零售:百果园20年的国民水果店养成记”

零售商业财经:“百果园实至名归”

新京报:“百果园 全产业链管控让果品好吃又安心“

36氪:百度百科等网站

 



【日本語】

中国では、経済発展に伴い人々の消費行動が洗練され、果物消費量が増えるとともに、高級果物に対する需要が高まってきている。また、果物の品種や色、香りだけでなく、安全性や環境配慮にも関心が寄せられ始めている。Frost & Sullivanの調査レポートによると、2021年に中国の果物市場は1兆2290億人民元に達した。一方で、この市場では中間業者や小売業者が星の数ほど存在し、企業はどのような方策をとるべきか考える必要がある。

本日のコラムでは、果物市場のリーディングカンパニーの一つである「深圳百果園実業(集団)股份有限公司」をご紹介する。

 

Ⅰ. 中国国内でトップシェアを走る百果園

深圳百果園実業(集団)股份有限公司(略称:百果園bǎi guǒ yuán)は、2001年末に深センで設立され、2002年に最初の果物店を開店した。2021年までに中国22省140都市以上で5,643の実店舗を展開し、全世界に200以上の契約農園を持つに至っている。現在、百果園の会員数はオンラインとオフラインを合わせて7,200万人、各店舗のグループチャットへの参加数は540万人以上、WeChat公式アカウントのフォロワー数は 1,360万人で、会員全体の再購入率は49%にものぼっている。

百果園は、店舗で直接購入するのはもちろん、オンライン注文にも対応している。百果園の自社公式アプリ、WeChatミニプログラム、ECプラットフォーム(Tmall、Jingdong、Tiktokなど)、フードデリバリーサービス(Meituan、Elemaなど)で注文が可能である。2021年のオンライン注文数は約7,000万件で、全注文数の23%を占める。なお、店舗は倉庫も兼ねており、オンライン注文の際には近くの店舗の商品が届く仕組みだ。

百果園がオンラインとオフライン両方のチャネルを持ち、店舗と倉庫を一体化させたことは、消費者の利便性向上が実現されただけでなく、百果園自身にとっても在庫回転率や業務効率の向上に繋がっている(図1)。

業績は好調に推移しており、果物やその他の食品の販売による収益は、2019年87億5,000万元、2020年86億3,700万元、2021年99億9200万元、2022年上半期は59億1500万元となった。果物小売業者の中での売上シェアは2021年時点で1%であり、業界トップに立っている(上位5社合計シェア3.6%)。現状、果物市場はシェアが分散しており、シェア1位の百果園が今後シェアをさらに拡大する余地は大きいと言える。

2023年1月、百果園は香港取引所へ上場し、初日の時価総額は100億香港ドルを突破した。市場自体の拡大を背景に、さらなる業績アップが期待されている。

 

Ⅱ.百果園が目指すサプライチェーン全体の付加価値向上

百果園が期待されている理由は、二点挙げられる。

まず、中国の果物市場は巨大であり、今後も継続的な成長が見込まれている。目論見書のデータによると、中国における果物売上高は伸長しており、2021年には1兆2,290億元に達し、今後5年間はCAGR7.6%程度で成長するとされている(図2)。

次に、百果園自身のサプライチェーン全体の付加価値の高さに対しても、期待が集まっている。というのも、中国の果物市場は急成長を遂げているにも関わらず、多くの課題を抱えている。例えば、品種分類の曖昧さ、栽培技術の低さ、肥料や農薬の乱用、小規模生産による低効率、品質のばらつき、低温物流の不完全さ等に加え、農家から消費者に至るまでの中間業者の数が平均5者以上に上っており、安定的かつ高品質な供給が難しい状況だと言える。

上述の業界課題に対して、百果園は上流の品種栽培技術の改良から下流の流通・販売まで、独自に改善を図っている。具体的には、品種改良や栽培技術を研究した上で農家にノウハウを提供、また物流を管理を高度化、独自の果物評価基準を設けることによって差別化を行なっている(図3)。

 

Ⅲ.百果園の2つの特徴:高い商品品質、高いサービス品質

一方、消費者視点での百果園の特徴は、高い商品品質と満足度の高いサービス品質である。

(1)高い商品品質

百果園は、「四度、一味、一安心」という独自の基準を設けている。「四度」とは鮮度・糖度/酸度・柔らかさ・シャキシャキ感、「一味」とは果物の香りや味の良さ、「一安全」とは果物の品質が安全であることを示す。この基準に基づき果物を評価した上で、「イチオシ」「A級」「B級」「C級」と4つのレベル分けを行っている。評価が高く、美味しいとされた果物には高い金額がつけられ、高い利益率で販売することが可能だ。実際に、2021年の百果園の店舗全体売上高の70%以上を「イチオシ」と「A級」の商品が占める(図4、5)。

(2)満足度の高いサービス品質

消費者の満足度を高め、百果園への定着率・再購買率を上げようとしていることも特徴的だ。彼らは業界で初めて、「満足いただけない場合、理由に関わらず返品が可能」という返品ポリシーを打ち出した。中国語では「三無返品」というが、これはつまり理由無し・現品無し・レシート無しの場合でも返品を承る、ということである。返品サービスのほかにも、果物のカッティングサービスや洗浄サービスも無料で提供しており、消費者がアプリ上で注文する際に無料オプションとして選択可能だ(図6)。

複雑で分散されている中国の果物小売市場において、百果園は独自にサプライチェーンを構築し、果物の品質管理を確立した。加えて、消費者に寄り添った返品ポリシーやサービス設計を行い、業界の中で新しいサービス基準を打ち立てた。彼らの成功は、成熟した中国国内消費者に対する新しいサービス提供の形として、一つの模範になったと言える。

(筆者:CDI 新コンシューマーブランドチーム 連漾/ 日本語編集翻訳 小檜山)

 

发表于2023年3月23日 三菱日联银行中国微信公众号CDI专栏

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